仕事で「受け身」と言われた経験がある方も多いのではないでしょうか?「そんなつもりはないのに」と感じることもあるかもしれません。
しかし実は、「受け身」と見なされる行動には、いくつかの心理的・行動的な理由が隠れている場合があります。今回は、なぜ自分が「受け身」だと思われるのか、その原因を掘り下げてみましょう。

 
1. 自覚のない「受け身」な行動
 
自分では気づかないうちに、周囲に「受け身」と思われる行動をとってしまっていることがあります。
以下のような行動がその例です。

**意見を言わない**
質問されたときに「そうですね」と答えるだけだったり、相手の意見に合わせてしまうこと。自分の考えを伝える自信がない場合に見られがちです。

[相手の心理]
どのくらい理解しているのだろう?必要ならもっと詳しく説明するけれど・・・
ちゃんと理解してそれを反映してくれるかな?不安だ・・・
次はどのレベルから話を始めればよいのか、迷ってしまう・・・
 
**指示待ち**
上司やお客様からの指示を待っているだけで、自分から積極的に提案しない場合。自分から行動を起こすことを避けてしまっていることが影響しています。

[相手の心理]
次のタスクは終わったのかな?
次の仕事に取り掛かるために報告してくれると助かるけれど、都合が悪い時は待ってもいいし・・・
 
**反応が遅い**
メールやチャット、指示に即座に反応せず、遅れて返事をすることで、消極的に見られることもあります。

[相手の心理]
メールやチャットは見てくれたかな?気づいていないかもしれない・・・
期限に間に合うか不安だ・・・
 
 
2. 「受け身」に見える行動の背景にある心理
 
では、なぜこれらの行動をとるのでしょうか?その背景には、いくつかの心理的な要因があります。

**不安や自信の欠如**
自分の意見に自信が持てない場合、他人の意見に合わせることで「間違いがないようにしよう」としてしまいます。これが「受け身」に見える一因です。
この点が最も大きな心理的要因だと言えるでしょう。
 
**過去の経験から学んだ防衛本能**
過去に意見を言って否定されたり、失敗を恐れる気持ちから、積極的になれないこともあります。自分が目立たないようにして、余計なトラブルを避けようとする心理が働くことがあるのです。

「藪蛇」を恐れて(言ったら仕事が増えるかもしれない…)
 
**文化的な影響**
日本の社会では、自己主張を控えめにする文化が強いため、積極的に意見を出すことに消極的になることが多いです。そのため、上司やお客様の前では自然と受け身の態度が身についてしまうことがあります。
 
 
3. 受け身の印象を改善するためには?
 
もし「受け身」と言われて困っている場合、どのようにその印象を改善すればよいのでしょうか?ここでは実践的なアドバイスをいくつか紹介します。

**意識的に意見を言う**
会議や日常のやりとりで、自分の意見を少しずつ発言するように心がけましょう。例えば、「この方法はどうだろう?」など、自分の提案をすることで、受け身に見られなくなります。
 
**自信を持つ**
自分の意見が正しいかどうかを気にするのではなく、自分が考えたことをしっかり伝えることが大切です。完璧でなくても、まずは自分の考えを表現することが重要です。
 
**フィードバックを求める**
上司や同僚、お客様からフィードバックをもらい、自分の行動やコミュニケーションの改善点を理解することも役立ちます。
 
**積極的に行動する**
日常の業務で自分から行動を起こすよう心がけましょう。指示待ちを避け、積極的に行動することで、受け身の印象を与えにくくなります。

つまり、「自分がトリガーを引くこと」でPDCAが回り出し、逆に「自分でトリガーを引けない」と、間違いに気づかず、正しい情報が得られず、成長できなくなります。それがさらに行動に失敗し、その責任を人のせいにしがちになります。

 
4. 受け身は必ずしも悪いことではない
 
「受け身」であることが必ずしも悪いわけではありません。場合によっては、相手の意見を尊重し、慎重に行動することが求められる場面もあります。
大切なのは、自分の行動を見直し、適切なタイミングで積極的に意見を出せるようになることです。

 
まとめ
 
「受け身」と言われる理由は、意見を言わなかったり、行動を待ちすぎたりすることにあります。しかし、積極的に意見を言うことや、自分から行動を起こすことを意識することで、その印象を改善することができます。大切なのは、自分自身を理解し、少しずつ改善していくことです。自分のペースで、少しずつ積極性を高めていきましょう。